水晶の特性について
自作愛好家のみなさん、こんにちは。
札幌の福島(JA8IRQ)です。
今回頒布する8292.5の水晶発振子ですが、
(水晶の写真)
(昔の水晶と大きさを比較する)
JE1RYHの尾崎さんに依頼して、特性を測定してもらいました。
結論としていえば、10PFと22PFのコンデンサを
使ってフィルタを作れば、無選別でもそれなりの特性の
ものができるということのようです。
ご本人の了解を得て、尾崎さんからのメールをご紹介いたします。
======================ここから引用===========================
JE1RYH/尾崎です。
福島さん、水晶ありがとうございました。
早速、基本パラメータを測定しました。
まず、水晶の直列容量ですが、微小容量計で、Cs=2.12pFでした。
次に、直列共振と並列共振をFRMSで計りました。測定状態を添付します。
fs=8.282,922Hz, fp=8.297,949Hzで、δf=fp-fs=15,027Hzです。
ラダーフィルタは、δfの1/10-1/3が適切なフィルタ範囲幅ですので、
1.5KHz-5KHz幅のフィルタが作れそうです。
SSB用として、帯域幅Bw=2700Hzで計算してみます。
終端容量Ctは、Ct=2*Cs*(δf/Bw - 1)なので、
Ct=2*2.12*(15027/2700-1)=19.358
つまり、約20pF。中間コンデンサCc=2*Ctなので、40pFです。
また、終端抵抗Zt=1/(2*π*fs*Ct)ですから、
Zt=1(2*3.14*8282922*20e-12)=960
960Ωなので、約1KΩ位でしょうか。
なお、いくつかの水晶を入れ替えてみましたが、ほぼ同じ感じですね。
とりあえず、今日のところはこの程度で失礼します。
回路図と計算式は、JE6LVEさんのHPに次のように掲載されています。
JE6LVEさんの回路図と計算式のページへ
私が使った式、そのものですし、回路図も一緒です。Hi
さて、水晶フィルタですが、次のような状態になっています。
1. fsとfpの測定を再度実施したところ、以下の画像
のようになりました。
2. この結果を元に計算したところ、帯域幅3KHzで10pF/22pFという答えが出
ましたので、これを元に5素子で実装したところ、
のようになりました。
つまり、若干帯域が広くなっています。このときの負荷抵
抗は、約2KΩでしたが、手持ちの関係で1.8KΩを接続しています。
3. 期待したより若干帯域幅が広かったため、コンデンサの値を15pF/33pFに
変更した状態が
です。こちらの負荷抵抗は1.6KΩです。
今度は若干狭いかなぁ?という感じです。8素子にしようか、考慮中です。
なお、水晶は特に選別せず、袋から出した順に使いました。
まぁ、フィルタとしては綺麗な特性だと思います。
======================引用はここまで========================
以上です。尾崎さん、ありがとうございます。
なお、今回紹介するようなラダー型クリスタルフィルタについては
CQ誌2006年1月号〜6月号にJA9TTT加藤さんの書かれた解説記事があります。
上記リンク先は加藤さんのブログですが、2008年11月3日分の記事に
【回路】ラダー型フィルタ(再) 」というのもあります。ご参考までに。
( de JA8IRQ 2009-05-08)